SLE基礎知識

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<自己免疫性疾患とは・・・>

ある種のウイルスに感染すると、体は自分を守ろうと、そのウイルスを死滅させるための物質(抗体)を
作る機能が働きます。このようなシステムを免疫といい、体のためにはなくてはならないシステムです。

一方、抗体の生産は必ずしも、ウイルスのような病原菌だけではなく、ダニや花粉、薬剤、また蕎麦や
牛乳などに対しても起こったりします。このように生体に対して好ましくない現象として現れる場合は、
これを「アレルギー反応」と呼んでいます。

さらに!!この反応を起こす元となる「抗原」は異物だけではなく、自分自身に向けられることがあります。
このような現象を「自己免疫」と呼び、これによって作られる抗体を「自己抗体」と呼びます。
自己抗体は自分の体の一部を破壊していきます。まさに自爆行為とも呼ぶことができる、この病態
により、引き起こされるのが自己免疫性の疾患の全容のようです。


SLEは自分の細胞の中の核成分を破壊する抗体(抗核抗体)の生産によって引き起こされる、
全身性の慢性炎症性疾患です

膠原病とは・・・

SLEをはじめ、強皮症(進行性全身硬化症)・皮膚筋炎・多発性筋炎・多発性動脈炎などが「膠原病」と
呼ばれる仲間です。これらの疾患には、骨、軟骨、間接、腱鞘など結合組織に、共通の炎症性変化
見られますが、結合組織は膠原繊維より構成されることから、この名前がついたとされています。

膠原病の多くに自己抗体が発見されることから自己免疫性の疾患であることは間違いないようです。
では、自己免疫性疾患とはどのようなものかというと・・・